HOME 政 策 各論 3.原発ゼロを再生可能エネルギーで実現!
政 策

各論 3.原発ゼロを再生可能エネルギーで実現!

東京電力福島第一原子力発電所の大事故により、今なお13万人以上の方が避難生活を余儀なくされています。
近藤昭一は2012年3月に、河野太郎衆議院議員や阿部ともこ衆議院議員らとともに超党派議員連盟「原発ゼロの会」を設立し、共同代表として、原発ゼロ実現を目指す運動の先頭に立っています。原発ゼロの会は、政策提言骨子や日本の原発全50基の「危険度ランキング」を発表し、原発ゼロ/廃炉推進のための法案を準備し、エネルギー政策見直しを議論する開かれた場として、有識者とともに「国会エネルギー調査会(準備会)」を52回主宰してきました(2015年9月現在)。「危険度ランキング」はその後、2012年12月に、原発ゼロの会編『日本全国原発危険度ランキング』として、合同出版から刊行されました。

さらに、民主党が政権を担っていた2012年9月、党エネルギー・環境調査会(前原誠司会長)の事務局長として、「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」という「原発ゼロ」を明記した提言をまとめました。野田内閣もそれを受け、エネルギー・環境会議で「2030年代に原発稼働ゼロ」とすることを目指した「革新的エネルギー・環境戦略」を決定しました。東電福島原発事故を政府与党として経験した民主党政権は、従来の原子力政策を見直すために、①全国11ヶ所で意見聴取会、②パブリックコメント(意見公募)、③「討論型世論調査」等の「国民的議論」を展開しました。パブコメでは、2030年時点での原子力発電の依存度を「ゼロ」とする意見が9割弱を占め、討論型世論調査の結果も半数近くがゼロシナリオを支持する結果でした。それらを踏まえて行われた民主党内の議員間討論では、菅直人元首相や福山哲郎元内閣官房副長官、辻元清美衆議院議員らと共に近藤昭一は、遅くとも2030年には原発ゼロを実現することを訴え続け、全議員討論を経た役員会において、最終的に「2030年代に原発稼働ゼロ」の党方針を決定することに大きな役割を果たしました。

2012年6月には、衆議院環境委員会の与党筆頭理事として、民主・自民・公明の与野党三党による原子力規制委員会設置法案の修正協議(6月20日法案成立)の座長を務め、同法案を成立させました。それまで一体だった原子力の推進と規制を分離し、「原発は稼働40年で廃炉」を明文化しました。また、同法案の第1条に「原子力利用における事故の発生を常に想定し、その防止に最善かつ最大の努力をしなければならない」との文言を入れ込みました。その際、自民党・公明党の担当者とも確認した共通認識は「原発はもはやベース電源ではない」ということでした。

しかし、2012年12月に政権に復帰した第二次安倍政権は、民主党政権が「原発ゼロ」を目標とする方針を打ち出したことについて「具体的な根拠を伴わない」と切り捨て、安倍政権が「ゼロベースで見直す」としました。安倍首相は、原子力協定締結のために半年間に二度もトルコを訪問し、原子力輸出への入れ込みようを示しています。また鹿児島県の川内原発の再稼働を強引に行おうとしています。さらに、「できる限り原発依存度を低減させていく方向に向けて、省エネ、再生可能エネルギーの最大限の導入、火力発電などの効率化、石油・天然ガスなどの資源確保などについて予算の重点配分や関連する規制・制度改革を最大限に進める」(2014年4月衆議院本会議答弁)などと言いながら、民主党政権が決めた「原発は稼働40年で廃炉」方針も転換し、再生可能エネルギーの買取制度に抑制をかけ始めています。

近藤昭一は、トルコとアラブ首長国連邦(UAE)への原発輸出を可能とする原子力協定の承認案が2014年4月の衆議院本会議で採決された際、賛成することなく途中退席し、原発輸出に反対であることを表明しました。
2014年4月には、原子力問題調査特別委員会で質問に立ち、立地自治体による避難計画と周辺自治体の受け入れ計画や原発再稼働の条件である「安全」は誰がどのように判断するのか等を質問しました。原子力規制庁からは、周辺自治体による原発事故避難者の受け入れ計画について、「今後は把握する」という重要な答弁を得ました。
10月には環境委員会でも45分の質問に立ち、「再稼働の判断は一義的には事業者が行う」との経産省の答弁を確認しました。さらに重大過酷事故の際には、通常の災害派遣の手続きとは異なり、総理が自衛隊の出動を要請できるということも防衛省に確認できました。それほどの重大事故につながる運転の再稼働を事業者の責任で行っていいのでしょうか。原発の安全に完全はありません。原子力規制委員会の田中委員長は繰り返し「基準に適合しているかどうかを判断しているだけ」と言っています。しかし、その基準は、猶予されていたり、最終チェックの仕組みがなかったりします。さらに、万が一のリスクを想定しながら、事故が起こった時の避難計画や対策は自治体任せです。

少なくとも、再稼働は国の責任で最終的な判断をすべきです。立地自治体が作成する避難計画の実効性を国が責任をもつ仕組みがない現状での原発再稼働はすべきではありません。
東電福島原発事故は多くの被害者をつくりだしました。しかし、核エネルギーの利用を拡大し続け、さらには福島原発事故を引き起こした日本人は、地球全体からみれば加害者の側面もあるといえます。被害者として、加害者として、私たちは「安全神話」だけでなく、「平和利用信仰」の実像を直視し、核エネルギー依存から抜け出す道を切り開いていかなければならないと思います。そして、その道を実例として世界に示すことこそ、「日本の責務」だと確信します。

(2015年10月記)