誰も排除しない! 一人ひとりの尊厳を大切にする「まっとうな政治」を!

8月15日、千鳥ヶ淵国立戦没者苑にて
7月20日の参議院議員選挙の結果、自民・公明の与党は参議院でも過半数を割り込み、愛知選挙区では田島麻衣子さんが再選を果たしたものの、立憲民主党は議席を増やすことができず、厳しい結果となりました。
秋の臨時国会に向けて、近藤昭一議員に抱負などを語ってもらいました。
拝啓 いつも会報を読んでいただきありがとうございます。参院選挙が終わって一ヶ月以上が経ちますが、様々な混乱が続いています。政府与党は石破首相の進退を巡り意見が対立し、私たち立憲民主党は二回の両院議員総会・懇談会を開き、それぞれ予定を超える議論を行い参院選挙総括案を取りまとめたものの、今後の向けての展望は未だ不透明です。更に日本という国の今後の進むべき道が見えて来ないとともに、国際社会は分断され相互理解が後退しています。
私は、今こそ自民党政治の誤りを糺し、誰もが自分らしく生きられる社会をつくることを明確にすることが必要だと思います。それが、自民党によって失われた(奪われた)30年を取り戻すことです。自民党型経済はバブル崩壊後の経済ビジネスモデル構築で、その責任を個人にしわ寄せし大企業は利益を出せる仕組みにしました。つまり、「派遣法」です。仕事がある時だけ企業は人を雇いその賃金も抑える仕組みをつくり、更に一部の大企業に有利な法人税の仕組み(減税と租税特別措置)と、金融課税の仕組みをつくりました。また、ジェンダー平等を軽視し旧い縦型社会を温存し、すべての人が個人としてその力を発揮する機会をおろそかにし、教育に予算を配分しないことによって人材育成や研究促進を停滞させたのです。更に、医療、年金、介護などの公共サービスの充実を怠り、人々の生き方をきゅうきゅうとさせてしまいました。更には、早くから問題点を指摘されてきた「少子化」や「デジタル化」への対応も怠りました。
私は、「環境」「人権」「平和」という3つの重点政策を掲げこれまで活動してきましたが、3つの平等を訴えたいと思います。つまり、「医療へのアクセス」「教育へのアクセス」「ジェンダー」の平等を確立することだと思います。医療と教育関連の予算を増やし、ジェンダー障壁をなくす法整備を進め、個人が大切にされ一人ひとりが安心して暮らせる社会をつくり、誰もが取り残されず力を発揮することができる社会をつくるのです。
9月末か10月初旬に秋の臨時国会が召集されますが、この間はしっかりと地元を回り多くの皆さんの声を聞かせていただき、今後に向けて愚直に活動してまいります。
敬具
2025年9月1日

ミャンマーの民主化を支援する議連でタイ視察
ミャンマーの民主化を支援する議連の起源は古く、1988年の民主化運動時にさかのぼります。勇退された中川正春議員のあとを受けて会長をしています。ミャンマーに対しては政府として民間としても大きな支援と投資をしており、同国の安定は日本にとっても重要です。ミャンマーから日本に働きに来ている人は多く、中部地方でもたくさんの人が地域経済を支えています。
外交には背骨が必要であり、「人権と民主主義を守ること」を日本の外交の確固たる背骨にすべきです。ミャンマー本国では2021年2月の軍によるクーデター以来、看過できない状況が続き、民主派勢力や少数民族に多くの犠牲者が出ています。
8月18日から24日までのタイ滞在でしたが、バンコク、チェンマイ、ミャンマー国境に近いメーソートを訪問しました。主には、タイ側に避難し本国で苦しむ人たちを支援するグループの皆さんと意見交換するとともに、関連施設を訪問しました。ミャンマーで手足を失ったり、ひどい傷を受け治療とリハビリを受けている若者と面会しました。
報道が十分ではありませんが、軍に抵抗している地域で空爆が続き、市民に犠牲者が出ています。国内の半分以上を管轄できていないにもかかわらす、既成事実を積み上げるために軍側が強行しようとしている選挙について、各々の地区の民主派勢力、少数民族の関係者と情報共有と意見交換しました。各々がミャンマーの民主化と民族自立を目指し、軍側に対抗しています。これらの皆さんの大同団結が重要であり、日本がその役割を果たすべきと考えます。初めてのグループの関係者とも面談でき、ネットワークづくりにおいて大きな成果がありました。
メーソートでは、日本の NPOの皆さんとも合流しました。子どもたちも避難しており、その教育の確保のために、親たちが協力して学校運営し、困難を抱えながらも、祖国の平和と民主化を願い頑張っています。私たちもできる限りの支援をしたいと思います。帰国前にはタイの国会関係者とも意見交換することが出来ました。
戦後80年 千鳥ヶ淵で全犠牲者の追悼式典
8月15日、今年も千鳥ヶ淵国立戦没者苑で平和フォーラム主催の「犠牲者追悼 平和を誓う8.15集会」に参加しました。人は「歴史」に学び二度と過ちを起こしてはならない。しかし、「歴史」の「記録」は改ざんされ「記憶」は薄れていく。戦後80年、平安であるはずの世界が不安定化し分断され、相互の理解が薄れている。二度と戦争を起こしてはならない。。立憲民主党からは阿部知子、早稲田ゆき各議員も参加し、私が党を代表し挨拶に立ちました。これからも、愚直に平和を守る運動を進めてまいります。
広島・長崎への原爆投下の日に平和を誓う
8月6日、広島の原爆の日。戦後80年ということもあり式典に参加したかったのですが、日程が合わず、地元での集会に参加。
一瞬にして多くの命を奪った原爆、ひどい火傷で身元もわからないまま荼毘にふされた人たち、髪の毛が抜けて大きな外傷はないにもかからず数日にして命を失った人たち、戦後、差別を受け体調厳しい中で暮らさざる得なかった人たち。二度と原爆が使用されてはならない。そのために核をなくしていかなければならない。にもかかわらず、核をめぐる国際情勢は厳しさを増すばかり。国際社会が分断され、核抑止論を主張する声が大きくなっています。唯一の戦争被爆国として日本はしっかりと発信しなくてはならない。
8月9日、長崎に原爆が投下された日。午前中、サイパン島で戦死した叔父のお墓参りに行きました。被爆や戦争の体験を話せる人が減ってきています。私は戦争に直接関わった世代ではありませんが、身近な人を戦争で亡くし、戦争体験者から直接戦争の話を聞いた世代として、しっかりと平和な世界をつくっていかなければならないと思っています。
ガザに平和を パレスチナの国家承認を外相に要請
ガザを巡る情勢は悲惨さを極め、イスラエル国内でもネタニヤフ首相に抗議をする大規模なデモが行われていますが、病院さえも爆撃する中、犠牲者は増え、多くの子どもや医療従事者、ジャーナリストが生命を奪われています。この状況を止めるためにも、一日も早いパレスチナの国家承認が必要です。
8月7日、新たに当選した議員も加えた191名の署名を提出し、改めて外務省にパレスチナ国家承認の要請をしました。
若者訪中団 最先端の技術開発を実感
8月10−14日、若い皆さんと蘇州と上海を訪問。最先端技術開発の視察です。AI Speechという音声に関する半導体の開発会社をたずねました。日本の大手企業も投資をしていますが、会議や授業、家電から車の運転など、あらゆるところで音声入力技術が使われますが、それぞれの声をどう聞き分けるか等、先進技術がいっぱいでした。
また、エネルギー会社GCLを訪問。中国は再生可能エネルギーにも力を入れており、原材料から完成品に至る技術刷新と、ペロブスカイトの実用化の取り組みを見ました。
上海では、華為上海練秋湖研究開発センターを訪ねました。華為技術(ファーウェイ)が上海市郊外に新設した研究所施設は、サッカーコート225面ほどで、敷地内を2両編成の赤いトラムが周回します。同社が注目されるのは、技術開発への投資額と技術関係者の多さです。現在はここに1万人以上が働きます。スタートアップ企業の智大ロボット(AGIBOT)が、発売を始めたロボットは、高度な運動性能と対話能力を持ち、これまでの産業用ロボットとは異なる「人工知能(AI)」として設計され、世界が注目しています。
帰国前には報告会を開催しましたが、大きな刺激を受けた若い人たちが今後に向けての思いを力強く発表してくれました。
国際刑事裁判所(ICC)の赤根所長の勉強会
8月2日、国際刑事裁判に関わる愛知県弁護士会主催の学習会に参加。
オランダハーグにある国際刑事裁判所(ICC)は、2024年11月に、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相、さらに、ハマスの軍事部門カッサム旅団のデイフ司令官に、戦争犯罪や人道に対する犯罪の疑いで逮捕状を出しました。このICC所長が、名古屋出身の赤根智子氏で、オンラインで報告と質疑応答されました。
国際刑事裁判所は国際社会共通の価値を毀損する特定重大犯罪である「国際犯罪」(コア・クライム)について「処罰しない文化」を終わらせるため作られ、人類世界の平和と安全、人間の尊厳を維持することを使命としています。日本は、最大の拠出金負担国であり、「攻撃や脅迫、圧力に直面している」赤根所長をきちんと支えるべきです。
立憲民主党としての参議院議員選挙の総括
参院選挙の総括のための両院議員総会が二回開かれました。各々予定を大幅に超えての開催となりました。与党を過半数割れに追い込んだとはいえ、立憲民主党の選挙結果は厳しく、国民の皆さんの声のしっかりとした受け皿になりきれませんでした。
執行部は、その課題として「ネット地盤」や「SNSを通じての発信」の弱さなどを挙げており、確かにその側面はありますが、単なる方法論だけではなく、きちんとした広報体制をつくれなかった体制の課題と、そこで広報していく政策の本質的なわかりにくさがあったと思います。
物価は上がるが給料は上がらない。年金、医療、介護保険制度はいざという時に頼りになるのだろうか。冒頭の文章にも書きましたが、政治の役割は、支え合う社会をつくることであり、すべての人の尊厳を大切に、それぞれの能力が最大限に発揮される社会をつくる仕組みが必要です。しっかりと頑張ってまいります!
近藤議員の国会内外活動報告
6月25日、緑信用農業協同組合の第77回通常総会。
地元愛知3区の公職者を代表して挨拶。
7月5日、新プロジェクトXで冤罪事件解決のため奮闘した新聞社時代の同期が取り上げられる。
7月3日公示、7月20日投開票で参院選が行われる。
写真は愛知選挙区(名古屋駅前)の応援演説。
7月から8月にかけて地元の夏祭り、盆踊り。
どの地域もたくさんの方でにぎわう。
7月31日、豊田市の複合アウトドア施設「互いの森」オープニング内覧会に参加。
8月6日、東別院で開かれた「原爆と戦争展」。
戦争をなくすため歴史を学ぶことが大切です。
8月9日、愛知県弁護士会主催シンポジウム「つくろう!人種差別撤廃条令」に参加。
近藤議員の育った名古屋駅西を紹介した「名古屋駅西タイムトリップ」。ぜひご覧ください。

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