新しく作成したポスター
6月21日に国会は閉会しました。数々の問題ある法案が強行された通常国会を振り返り、近藤昭一議員に今後の抱負を語ってもらいました。
いつも会報を読んでいただきありがとうございます。6月21日、第211回通常国会は150日間の会期を終えて閉会しました。政府提出法案60本のうち、原発の60年超運転を可能にするGX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法など58本が成立し、その成立率は96.7%に上りました。問題の多い法案が、与党の強硬姿勢と、野党の対応が割れたため、与党ペースで進んでしまいました。従来の「対決型」ではなく、「政策提案型」こそ、野党のあるべき姿という中、保守色が濃い維新が存在感を増し、政策的に近い自民党政権がより保守化した施策を協調して推進していると分析する研究者もいます。政権をチェックするという野党の行政監視機能が失われつつあるという指摘もあり、私は、問題にはハッキリNOを言い、進めるべきことは、多くの皆さんの声を聞きながら、一緒に進めたいと思っています。
①入管法改正については、杜撰な難民審査が明らかになり、また、スリランカ人のウィシュマさんが収容施設内で亡くなられたことへの反省から講じるとした政府の改善策がきちんと実施されていなかったことが判明したにも関わらず、政府与党が強行し、一部野党が賛成に回りました。また、②以前の与野党合意から後退し当事者も反対したLGBT法案も同様でした。
更に、③民主党政権時に定めた原子力政策を180度転換し、原発の60年以上の稼働を可能にするGX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法や、④これまでの安全保障政策を大きく転換させ、5年間で防衛費を従来の1.5倍の43兆円に増額するだけではなく、復興特別税など、本来異なる目的のために設置された仕組みの中の財源を使い、大幅に積み増した予備費を流用できるようにする「防衛財源確保法」を成立させました。また、⑥「マイナンバーカード」に至っては、税金によるボーナスポイントをつけて申請を推進させるだけでなく、健康保険証をなくし、任意といいながらカードの申請を強制し、しかも、ひもづけされたマイナカードの被保険者の情報が正しくない等の大問題が発生しているにも関わらず、保険証の廃止を強行しようとしています。巨大なシステム開発や推進事業など、既に兆を超えるお金が関連業者に流れる利権とも言われ、デジタル庁に民間企業と兼業する職員がいることを懸念する声もあります。岸田政権の暴走は目に余ります。先の会期末、岸田総理は、G7サミット後の高支持率を背景に解散総選挙に持ち込もうと考えていたようでした。立憲主義を守り、民主主義をさらに進めていくため、今後ともさらに頑張ってまいります。
敬具
2023年7月1日
議員立法「SDGs基本法」を提出
6月13日、議員立法「持続可能な開発の目的の達成に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律案(SDGs基本法案)」を衆議院事務総長に提出。貧困、感染症、気候変動、紛争等の問題は、一国のみならず世界全体に関わる地球規模の課題であり、2015年9月の国連総会で2030アジェンダ(目標)が採択、17目標が掲げられました。その達成に向けた諸政策を総合的に推進するための必要事項を定める内容です。立憲民主党は、先の国会で単独13本、野党共同16本、委員長提案12本の議員立法を提出していますが、この法案は私も提出者の一人として参画しているもので、今後とも積極的に活動していきま
「議席の半分に女性を!」集会
6月23日、候補者男女均等法(政治分野における男女共同参画の推進に関する法律)施行5周年記念院内集会に参加。「議席の半分に女性を!政治分野139位(世界)を脱出!次のステップへ」を掲げ活動するクオータ制を推進する会主催で、赤松良子代表の挨拶、超党派議連会長の中川正春衆議院議員ほか各党代表挨拶、三浦まり上智大学教授から、この5年を振り返っての成果と今後の取り組み課題などのテーマで講演がありました。先の統一自治体議員選挙、地域差がありますが、女性議員が多く誕生しました。意思決定の場の多様性・ジェンダー平等を実現していくことは極めて重要です。なお、愛知県でも日進市議会で、女性議員が半数となりました。私が共同代表を務める「リベラル政治懇話会」では、その活動で頑張る白井えりこ議員にお話しを聞きました。
「未来世代の視点で」考える!
6月26日 、立憲民主党・未来世代委員会がキックオフ。泉代表とともに、この委員会に実質的に関わる環境エネルギーPT、青年局のメンバーが出席し、私もPT座長代理として参加しました。
立憲民主党は、未来世代の視点で環境エネルギー政策を幅広く検証し、提言を行う第三者による「未来世代委員会」を設置する法案の準備を進めています。現在の利益のみならず、30年後50年後の未来世代の幸福で豊かな生活を守るために、今の政策の是非について、若い世代の皆さんの参画を得て、透明で幅広い検証を行うことを目標としています。
今回は、そうした委員会を、先ず党内に設置しようというものです。当面は、委嘱された8人の委員を前面に、月に12回の委員会で議論を深め、12月を目途に報告書の提出を目指します。
「核なき世界」を目指す PNND副会長として
5月17日、核軍縮・核不拡散議員連盟(PNND) (日本会長=河野太郎、副会長=近藤昭一、事務局長=鈴木馨祐) のグローバル・コーディネーターのアラン・ウェア(Alyn Ware)氏と懇談。アランさんは、懇談の中で、「多くの方に『議会は先ず核の先制不使用宣言を』の嘆願書名に協力してほしい」と訴えました。
しかし、唯一の戦争被爆国・日本で開催されたサミットでまとめられた「広島ビジョン」は「核の抑止力」を前提とし、核兵器禁止条約には全く触れず、被爆者の皆さんの失望をかいました。原爆資料館で何を見学し、各国首脳がどんな感想を持ったのか、被爆者とどのような対話をしたのかも公表されませんでした。被爆者であり、核廃絶運動の先頭に立つサーロー節子さんは、「市民と政府が一緒に核軍縮を進める機運が生まれたのか」と疑問を投げかけました。日本被団協の木戸季市事務局長(83)も、核抑止を事実上肯定し、核兵器廃絶に向けた十分な議論がなかったと述べています。会議のための会議で終わることなく、日本が今後も国際社会の平和に貢献できるよう行動をしていくことが重要だと思います。
狭山事件再審 あらゆる差別のない社会を
6月23日、日比谷野音で開催された狭山事件の再審を求める市民集会で、立憲民主党人権政策推進議連会長として挨拶。1963年5月に埼玉県狭山市でおきた女子高生殺害事件―いわゆる狭山事件は冤罪事件と言われ、その背景に部落差別があります。石川さんはウソの自白を強要・誘導され、32年の獄中生活を余儀なくされ、今も再審開始―無罪判決を求めています。しかし、日本には、再審請求での証拠開示ルールが存在せず、明らかに証拠が捏造されているにも関わらず、裁判所は新たな事実調べに背を向けています。石川さんの再審無罪と冤罪根絶のため、再審請求における証拠開示を法制化する再審法改正を求めます。
なお、前日の6月22日、島崎藤村の不朽の名作『破戒』の上映会が与野党有志の呼び掛けで開かれました。党の人権政策推進議員連盟会長として、部落差別だけでなく、あらゆる差別のない社会を目指して活動してまいります。
みんなが「共に働き、共に生きる社会」を
5月14日、2023年わっぱの会総会に出席。「わっぱの会」は、無添加、国産の小麦粉でつくられた「わっぱん」という美味しいパンが有名ですが、その設立は1971年にさかのぼります。障がいと共に生きる人も、そうでない人もみんなが「共に働き、共に生活する場をつくり、共に生きる社会を実現しよう」と、さまざまな事業・活動にチャレンジしてきました。数年前には、大曽根住宅に「ソーネOZONE」というお店をオープンし、大曽根商店街では、クラフトビール「OZONE BEER」の醸造所も経営しています。また、職業訓練学校を設立しただけではなく、社会的困難を抱えた学生のための学生寮「アシェル八事」も運営し、生活困窮の人、地域の高齢者など、より多くの人々が共に働く場となることを目指しています。
50年を超える歴史を持ち、全国最初の車いす当事者の政令指定都市議会議員・斎藤まことさんも生んだ「わっぱ」の皆さんと、これからも一緒に歩みたいと思います。(残念ながら、先の統一自治体議員選挙で、まことさんの後継者は議席を確保できませんでした。さる6月18日、まことさんの応援グループ「まことの仲間たち」が解散式を行い、私も出席しました。本当に残念ですが、今後の活動の展開が重要です)。わっぱの会のホームページは下記です。
https://www.wappa-no-kai.jp
憲法審査会で緊急事態条項について発言
先の国会、衆院憲法審査会は毎週定例開催され、立憲民主党議員は、それぞれのテーマについて真摯に議論を重ねました。
6月1日は、緊急事態における「参議院の緊急集会」を中心に討議が行われ、立憲民主党からは3名が発言し、私は、焦点になっている緊急事態条項に関して、2012年の自民党憲法改憲草案で提起された内容は、(1)内閣が緊急事態宣言を出し(2)内閣は「法律と同一の効力を有する政令を制定」でき(3)予算の裏付けなしに「財政上必要な支出その他の処分」でき(4)「地方自治体の長に対して必要な指示をすること」ができ(5)緊急事態中は、基本的人権の「保障」は解除されるというもの。緊急事態宣言を出すことで、内閣は、(1)国会の立法権(2)予算決定権(3)地方自治などを独占し(4)国民の基本的人権を侵害できるなど、憲法の民主主義、基本的人権に係る諸原則を停止できる内容と指摘し、「緊急事態条項を創設することで、緊急事態において憲法の根本原則を停止できることになる。緊急事態条項の創設に反対する」と言明しました。中川正春議員も「かえって権力によるその濫用のリスクがある。緊急事態の大義名分のもと、
緊急事態条項が濫用されるというリスクだ」と懸念を示しました。ただ、緊急事態発生で選挙困難事態が続き、衆議院不在の期間が長期化した場合の対応について検討する必要性はあるとしました。他会派から70日ルールを超えた運用を緊急事態下で容認することは立憲主義に反するのではないかと問われた階猛議員は、「選挙困難事態をできるだけ防ぎ、また早期に解消するための手立てを講じつつ、70日という上限を設けず、(参院)緊急集会の活動を認めるとともに、その権限の範囲は必要最小限、かつ暫定的なものに留めるという方向性がより立憲主義に即した議論だ」と指摘しました。今後とも、しっかりと議論してまいります。
近藤議員の国会内外での主な活動報告(5月~6月)
党員・協力党員(党サポーターズ)・こんちゃんサポーター募集中!
立憲民主党愛知県第3区総支部(総支部長近藤昭一)は、皆さんの党員、協力党員としての参加を待っています。
■党員 (立憲民主党党員)
:18歳以上、日本国籍要、代表選投票権あり、党費年間4000円(広報紙代含)
■協力党員(通称:サポーターズ)
:18歳以上、日本国籍要、代表選投票権あり、協力党員費年間2000円
■こんちゃんサポーター (いわゆる後援会員)
:近藤昭一議員を応援してくださる方、会費年間3,000円
(会報やイベントの案内等をお届けします。)
※詳細は近藤事務所まで。