第216回国会 衆議院 環境委員会 第1号 令和6年12月10日
これより会議を開きます。 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が二名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長
それでは、理事に
武村 展英君 及び 平口 洋君
を指名いたします。
○近藤委員長
次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
環境の基本施策に関する事項
地球温暖化の防止及び脱炭素社会の構築に関する事項
循環型社会の形成に関する事項
自然環境の保護及び生物多様性の確保に関する事項
公害の防止及び健康被害の救済に関する事項
原子力の規制に関する事項
公害紛争の処理に関する事項
以上の各事項につきまして、その実情を調査し、対策を樹立するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。
つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○近藤委員長
これより理事の互選を行います。
理事の員数は八名とし、その選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
○近藤委員長
この際、環境大臣浅尾慶一郎君、環境副大臣小林史明君、環境副大臣中田宏君、環境大臣政務官五十嵐清君及び環境大臣政務官勝目康君より、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。浅尾環境大臣。
○浅尾国務大臣
環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の浅尾慶一郎です。
第二百十六回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。
まず、令和六年能登半島地震及び令和六年奥能登豪雨によりお亡くなりになられた皆様に心から御冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
環境省では、発生直後から現地に職員を派遣し、し尿や生活ごみの処理、家屋等の公費解体、災害廃棄物の処理、浄化槽の復旧や、ペットに関する支援を行ってまいりました。引き続き、能登半島の豊かな自然資源を生かしたツーリズムと地域づくりの推進を含め、被災地域の早期の復旧と創造的復興に向けて、きめ細かい支援に全力で取り組んでまいります。
東日本大震災、原発事故からの復興再生について申し上げます。
ふるさとに戻りたいという御意向のある住民の方々の帰還に向けて、特定帰還居住区域における除染等を着実に実施してまいります。
また、国としての約束かつ責務である福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けて、今年度中に再生利用等の基準策定を目指すとともに、再生利用先の創出に向けて、政府一体となった体制整備に向けた取組を進めます。
さらに、住民の不安解消や風評払拭を図るため、引き続き、放射線管理やALPS処理水に係る海域モニタリング等を実施しつつ、未来志向の取組も推進してまいります。
循環経済、サーキュラーエコノミーへの移行に向けた取組について申し上げます。
本年八月に閣議決定された第五次循環型社会形成推進基本計画では、循環経済への移行は、国家戦略として取り組むべき重要な政策課題と位置づけています。さきの通常国会で成立した再資源化事業等高度化法の円滑な施行を進めるとともに、太陽光パネルのリサイクルに関する制度的検討等を進めてまいります。あわせて、持続可能で強靱な廃棄物処理体制を構築すべく、災害廃棄物対策の体制整備、一般廃棄物処理施設や浄化槽の整備等を進めてまいります。
気候変動対策について申し上げます。
二〇五〇年温室効果ガス排出実質ゼロ、いわゆるネットゼロに向け、次期削減目標を来年二月までに国連に提出することが求められており、その裏づけとなる地球温暖化対策計画の見直しを行います。
削減目標の実現に向け、地方公共団体と連携し、脱炭素先行地域の実現や重点対策の全国実施等を通じて、地域と共生し裨益する再生可能エネルギーの導入を進めつつ、産業振興や防衛力強化等を図ることで、地方創生にも貢献してまいります。さらに、住宅、建築物の脱炭素化、商用車等の電動化等の支援や、人工光合成等の新たな技術の社会実装の促進、脱炭素につながる個人の取組を促す国民運動、デコ活を通じ、脱炭素型の製品等の需要を喚起し、豊かな暮らしとGXの推進に取り組んでまいります。
自然再興、ネイチャーポジティブの達成に向けた取組について申し上げます。
二〇三〇年までに陸、海の三〇%以上を保全する目標、いわゆるサーティー・バイ・サーティー目標の実現を目指し、さきの通常国会で成立した地域生物多様性増進法の円滑な施行を進め、自然共生サイトの認定を促進します。また、国立公園の魅力向上及び利用促進に取り組むとともに、オーバーツーリズム対策を実施し、自然の保護と利用の好循環を実現します。
環境外交について申し上げます。
先月開催されたCOP29に私も出席して合意に向けて力を尽くし、気候変動に対する国際協力を定めるパリ協定第六条の完全運用化等を決定することができました。COPの成果を踏まえ、全ての国に温室効果ガスの着実な削減を呼びかけるとともに、二国間クレジット制度、JCMのプロジェクトを拡大、加速させ、各国で質の高い炭素市場の構築とアジア・ゼロエミッション共同体構想の実現等に貢献してまいります。また、プラスチック汚染に関する条約交渉等、国際的なルール作りに貢献してまいります。
次に、環境省の原点である、人の命と環境を守る基盤的な取組について申し上げます。
水俣病を始めとする公害健康被害対策や、石綿健康被害の救済、子供の健康に影響を与える環境要因を解明するエコチル調査に引き続き真摯に取り組みます。有機フッ素化合物、PFASの対策を推進し、特に飲み水を経由した健康リスクを低減する観点から、国民の安全、安心を確保してまいります。また、熊類による人身被害等を防ぐため、鳥獣保護管理法の改正の検討を進めます。このほか、ニホンジカ、イノシシ等の鳥獣保護管理対策、ヒアリ等の外来種対策、希少種保全、動物愛護管理等にも取り組んでまいります。
原子力防災等について申し上げます。
東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓をしっかりと胸に刻み、今後も安全神話にとらわれることなく、内閣府特命担当大臣として、関係自治体等と一体となり、各地域での防災訓練等を通じて、地域防災計画、避難計画の継続的な充実強化等を図り、原子力災害対応の実効性向上に取り組んでまいります。
また、原子力規制委員会が、独立性の高い三条委員会として、科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、環境大臣として、予算及び体制面でサポートします。
以上、環境大臣及び原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。 近藤委員長を始め理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○近藤委員長
次に、小林環境副大臣。
○小林副大臣
環境副大臣に就任いたしました衆議院議員の小林史明でございます。
主に、気候変動、地域脱炭素及び自然環境を担当いたします。
浅尾大臣の下、全力で取り組む所存でございます。
近藤委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願いいたします。(拍手)
○近藤委員長
次に、中田環境副大臣。
○中田副大臣
環境副大臣及び原子力防災を担当する内閣府副大臣に就任しました中田宏でございます。
主に、震災復興、環境保健、水、大気環境、資源循環及び原子力防災を担当いたします。
浅尾大臣の下、全力で取り組む所存でございます。
近藤委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○近藤委員長
次に、五十嵐環境大臣政務官。
○五十嵐大臣政務官
環境大臣政務官に就任いたしました五十嵐清でございます。
主に、気候変動、地域脱炭素及び自然環境を担当いたします。
小林副大臣とともに浅尾大臣をしっかりと支えてまいります。
近藤委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願いを申し上げます。(拍手)
○近藤委員長
次に、勝目環境大臣政務官。
○勝目大臣政務官
環境大臣政務官及び原子力防災を担当する内閣府大臣政務官に就任いたしました勝目康でございます。
主に、震災復興、環境保健、水、大気環境、資源循環及び原子力防災を担当いたします。
中田副大臣とともに浅尾大臣をしっかり支えてまいります。
近藤委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○近藤委員長
浅尾環境大臣。
○浅尾国務大臣
済みません、ちょっと私の方の読み間違いがございましたので、訂正をさせていただきたいと思います。
「東日本大震災、原発事故からの復興再生」の後に「の推進について申し上げます。」と言うところ、「の推進」というものが抜けておりましたので、訂正をさせていただければと思います。
あわせまして、大変申し訳ございませんが、その先の「住民の不安解消や風評払拭を図るため、」というところの後、「引き続き、放射線管理」と申し上げましたが、「放射線健康管理」という形で訂正をさせていただければと思います。
最後に、申し訳ございませんが、脱炭素先行地域の部分で、「再生可能エネルギーの導入を進めつつ、産業振興や防災力強化等」ということで、そのように訂正をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○近藤委員長
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時二十二分散会